「大丈夫かな、あの子。すっげぇ顔色悪かったけど」


美佳の隣にいたユウヤが心配そうに呟く。


それほど早苗の様子はおかしかった。


「そんなに飲んでたっけ?」


ユウヤが健太郎に声をかけた。


「いや、あんまり。それに飲み過ぎたって感じじゃなかったよな」


さっきまで早苗と話していた健太郎も首を傾げる。


「ただ酔っぱらっただけならいいんだけど……。早苗ちゃんって、お酒弱いの?」


そういってユウヤは美佳に目をやった。


ところが、返事がない。


「美佳ちゃん?」


ユウヤは再び声をかけた。