「誰も……いないよ?」


振り返って確認したが、麻里子の後ろには誰もいなかった。


でも女の子は不思議そうな顔を浮かべている。


その表情で麻里子は疑うのをやめた。


あたしには見えない。


でも、きっとこの子には見えているんだろう。


あたしの後ろにいる……


“彼女”が……