麻里子はふと自分の手のなかにある人形に目がいった。


さっきまで「かわいいね」って頭を撫でていたのに、いまは気持ち悪い。


長い黒髪がまるで“彼女”みたいに思えてきてしまった。


「お姉ちゃん?」


「えっ? あ、ごめん。……あ、コレ、返すね」


麻里子は持っていた人形を女の子に返した。


一刻も早く手からはなしたかった。