やだ。


やだ。


やだ。


何よこれ。


絶対おかしいよ。


じりじりと後ろに下がる彩。


でも……


そのときだった……


トン!


「……?」


いま、背中に、何か当たった……?


まだ後ろの壁までは距離があるはず。


それなのに、いま背中にぶつかった感触は……………


壁じゃない。


人間の感触だった。


でもそんなの、ありえない。


だって、さっき見たときは、誰もいなかったはず!


そうよ!
そんなはずないのよ!
そんなはずは……!




それなのに……


なんで、いま私の後ろに、“誰かいる”の……!?