ただ……


麻里子はひとつだけ気になっていた。


お墓で時枝絵里香の父親が言っていた……


『絶対に許さない』


という、言葉を……。


その言葉を聞くのは“2度目”だった。


最初に聞いたのはそう……


時枝絵里香が死んだとき。


麻里子たちが過ごした、あの教室でだった。