『マリコ…』 『それがあなたの為だって…ずっと思ってた…でも…私、間違っていたかもしれない…』 マリコは静かにため息をついた… 『本当は春樹が忘れている事、思い出せない事、全部話すべきだったかもしれない…』 『マリコにはとても感謝してるよ…オレの記憶がここまで戻ったのは君のおかげだ…』 『でも…一番に言わなくちゃいけない事を私…言わなかった…写真展に可奈さんが現れた時、春樹が思い出すんじゃないかって…ずっと、恐かった…』 マリコの目には涙が溢れていた… 『マリコ…』