すべての部屋を確認したけど、そこにはもう何も残って無かった… キレイに掃除がされていて、いつ新しい住人が入っても、おかしくない状態だ… もう…春樹の部屋じゃない… もう…春樹を感じる場所がない… もう…ここには来れない… ショックを隠しきれないまま、私は静かにドアを閉めた… 外に出ると雨が降っていた… あのマンションにはもう春樹はいない… この道も、もう歩く理由がなくなる… 激しくなる雨の中… 私は何度も春樹の名を呼びながら泣き続けた… 私の声はすぐ雨にかき消された…