『あの時、春樹…そう言ったのに…』 『可奈…』 『信じたくない…だってそしたら春樹は… 私はどうすればいいの… 春樹は…春樹は… 死んじゃったの?』 自ら…春樹の死を口にしてしまった… ずっと認めたくなかった言葉を言ってしまったために、張り詰めていた糸が切れた… 一気に悲しみが込み上げるように、涙が溢れ出した… 『可奈…』 敬子は私を抱きしめながら一緒に泣いていた… 春樹に会いたい… 声が聞きたい… 春樹を思えば思う程、悲しみが襲ってくる… 私はいつまでも泣き続けた…