「モシモシ…」
「コンバンハ、一ノ瀬可奈ちゃん…」
この声…
慣れてきたとはいえ、鼓動が早くなる…
「今、大丈夫?彼氏と一緒かな…」
「いえ…彼は今日、用事があって…」
「そうなの?まぁ、いいか…今日、可奈ちゃんも来てくれると思ったのに残念だよ…」
「私…行けなくてスイマセン…なんだか一人だと…」
「なんで?敬子ちゃんライブ来たよ…」
「敬子…行ったんですか?でも…私には…」
敬子…ライブに行ったんだ…
確か、仕事関係と飲み会って…
なんだ、私も行けばよかった…そしたら、敬子にも会えたのに…


