私が洗面所へ行こうとした時、部屋の電話が鳴った… 隆は動かない… 私は平然を装い、洗面所に入った時、留守番テープに切り替わった… 「モシモシ…アタシ…マダ、カエッテナイノ…?」 … オンナ…だ… 始めて見えないもうひとりの声を聴いた… 隆はあわてて、受話器を取った様子… 話し声はするけど…よく聞こえない… でも… この瞬間…完全に私は敗北者のような気がした。 今、こうして、隆と一緒にいるのは… 私なのに…