翌日


昼過ぎから仕事に行く春樹に合わせて二人で家を出た…


春樹は私をマンションまで送ると駅に向って歩いていった…


私は見えなくなるまで見送るつもりで春樹の後ろ姿を見ていると…

春樹が振り返った…


ん…?

私は春樹に向って手を振った…


すると春樹は小走りに戻ってくる…


『春樹、どうしたの…?』


『コレ…可奈に渡しておくよ…』

そう言って、ポケットから鍵を出して、私の手のひらに乗せた…


『春樹の家の…?私に…?』