それから3ヶ月─



あたしと池澤は、相変わらず仲良くやっている。



今のところ学校にはバレてないし、普段通りの平穏な日々を過ごしていた─



そんなある日のこと…



「ねぇ、穂波。」



「ん?」



今は昼休み。
天気がいいから、綾芽と一緒にあの中庭に来てお昼を食べていた。



「もうすぐ期末テストだよ…嫌だなぁ。」



「そうだね…」



色々あったけど、もうこんな時期かぁ…



桜の木を見上げると、池澤と出逢った時を思い出す。



満開だった桜─
今はもう、花はない。



季節も夏に変わった。



思えば、これまでの時間は短かったように感じる。



「穂波はいいな〜」



「なにが…?」



「手近に勉強教えてくれる人がいるじゃん。」