………………?



俺は一瞬、自分の身に起きたことが理解出来なかった。



キス…された?



「池澤〜?大丈夫?」



俺の目の前で手を振り、意識を確かめてる幸村。



「あっ…うん、大丈夫。」



「よかった…失神されたら困るもん。また病院行きだよ?」



「いや…もういい。」



病院はこりごりだ─



それより、さっきから胸のドキドキが止まらない…



幸村は平気な顔して笑ってるけど…



「そうだ!この前料理作れなかったし、今日こそはあたしがご馳走するね♪」



そう言って、キッチンに立つ幸村を俺は無言で眺める。



情けねぇな…俺。



キスなんて初めてやった訳じゃないのに…



なんでこんなに─



ドキドキするんだよ…?