「先生、お疲れ♪」



「あ…うん、ありがと。」



生徒に笑顔でスポーツドリンクを渡された。



さっきまで練習に付き合っていたけど…



幸村のことがどうしても心配で、生徒たちに頼んで早めに帰らせて貰うことにした。



「明日は練習、ちゃんと最後まで付き合ってよ!」



「はいはい…わかってるって。じゃあ、練習頑張ってな!」



俺は生徒の頭を軽く叩き、職員室に向かった。



「…ん?」



その時、何だかわからないけど変な気配を感じた気がした。



振り返ってみても…



「あれ…?」



そこには何もなかった。



気のせいだったのか…?



それより早く帰らないと、幸村が心配だ…



侑隼って元彼に会ってなければいいけど─



俺はその変な気配の正体に疑問を感じながらも、急ぐ気持ちを優先させた。