その日、俺はお前を呼び出した。


この想いを伝えるために。
もうお前に悲しい思いをさせたくないから。


放課後、俺はメールで呼び出した。
もう男自体、嫌いになってしまったかと思ったけどお前は来てくれたよな。


心から俺は嬉しかったよ。



「俺はお前が好きだ、絶対守るから――」

そう言うとお前は驚いた顔をしたよな。
いきなり言われるなんて予想、つかなかったか?


俺は目を瞑った。
ダメだったら今の関係が壊れるんじゃないかって

―…少しだけ怖かった。


でもお前は笑顔で頷いてくれた。
久々に見たその笑顔は今までで一番可愛かった。



その瞬間、俺はお前を抱きしめた。場所は―校庭前だったけど、他の奴等に見られたけどさ、お前をもう手放すわけにはいかなかったから―


そして俺はお前にこう呟いた。


「もう、どこにもいくな……」


くさい台詞だったけど本当の俺の思いだった。
少しだけ頬を染めたお前の顔に俺はキスをした。



“ー守ってよー”

小さかったけどお前はそう呟いた。


「―…ぜってぇ、守るよ」

俺もそう言ってもっと強くお前を抱きしめた。


だから、

お前は俺の腕の中で世界で一番、
幸せな女になれ――


【END】