陶子さんはふと腕時計を見た。


「ねえ、おなかすかない?
もうすぐお昼だし、そこで一緒にどう?」


陶子さんは、美術館に隣接するレストランを指さした。


「うん」




レストランに入り、それぞれに注文を済ませたところで、陶子さんに聞かれた。


「明日のライブ、大丈夫よね」


「うん」


「明日はうちの車を出すわ。
6時開場だから、5時頃迎えに行くわね」


「わかった」


「でね、実は、もう1つ付き合って欲しいんだけど……」


「なに?」