劇団仲間と飲むとき、ウシオは決まって私の隣を陣取っていた。
そしてそれは今日も同じだったので、私は胸を撫で下ろした。
よかった…。
これって、まだ脈アリってことだよね…?
今までに感じたことのない緊張を感じながら、
私はウシオの隣で少しいい気になっていた。
ウシオの隣で彼にビールを注ぎ、
「あれが食べたい」と言われれば、店員を呼んで注文を告げる。
そんなふうに彼の世話を焼くことが、すごく大きな幸せに思えた。
…けど、
そんな気持ちもミーティングが終わり、
みんなの中にかなり酒がまわってきた頃、
一挙に砕かれてしまうのだった…。

