…思えば、
トモシにこんなふうに愛されたことはなかった。
トモシとのセックスは、
いつも向こうの欲求を満たすためだけのもので、
こんなふうに自分の存在を求められての行為じゃなかった。
だけど、
ウシオは今、私のことを心から求めてくれている…。
カラダだけじゃなく、私の心も全部…。
…ウシオが私の体に舌を這わせている間、
私は興奮状態の頭で考えていた。
私に、本当に必要な人…。
私が、本当に求めていた人…。
それはもしかすると、
…いや、
もしかしなくても、
ウシオみたいな人なのかもしれない…。
心もカラダも、
私をまるごと受けとめてくれる人…。
そう…、
私にはきっと、
ウシオみたいな人が必要だったんだ…。

