「マユコさ…、そんなヤツのこと好きでいるの、もうやめれば?」
え…?
「そんな男、お前にはふさわしくないって」
ウシオの声がすぐ耳元で響いている。
「ねえ…、何言ってんの…?冗談はやめてよ…」
ウシオは更にきつく抱きしめてくる。
「冗談じゃないよ…。前から言ってるじゃん…?俺、お前のこと好きだって」
「……」
返す言葉が見つからなかった。
胸のあたりを締め付けられているせいか、呼吸がどんどん苦しくなってくる。
どうしよう…。
「ねえ…、とりあえず離してくれない…?」
そう頼んでみた。
けれどウシオは嫌だと言って、
私の浴衣の襟元に右手を入れてきた。
ドキッとした。
ブラの上からだけど、ウシオのゴツゴツした指の感じがよくわかった。
「ちょ…、やめてってば…!」

