「マユコはまだ若いからわかんないかもしれないけど、ほら、俺らって子供が好きでこういう仕事をしてるわけじゃん…?クラスのガキどもを見ても、やっぱ子供はいいなって思うんだけど、最近こいつらが自分のホントの子供だったらもっとかわいいんだろうなって思うことが増えてきてさ…」
「ふーん」
「マユコもそう思わない?」
「そう…だね…」
…そう言われれば、
確かにそうかもしれない。
子供は好きだし、
私だっていずれ普通に結婚して、やっぱり子供も欲しいと思うし。
「バカ親を見てても思うんだけどさ、自分の血をわけた子供って、ホント目に入れても痛くないくらいかわいいんだろうなあ…」
「うん…」
「他の何にもかえがたい、この世で一番大事な存在っていうかさ…」
「……」
ウシオの話を聞きながら、
私はなぜか、トモシと彼の子供のことを考えていた。

