図星だった…。
トモシにこんな説教めいた話をされるのも初めてだった。
「そうだね…、確かにそのとおりかもしれない…」
私がため息をつくと、
「だろ…?俺を見てみろよ…。俺だって忙しいなりにこーしてお前に会う時間作って来てるだろ…?」
トモシは得意そうに笑った。
「人間、やる気になればできないことはないんだ。…てか、そうやって頑張る姿勢を子供達に見せるのがお前の仕事じゃないのか…?」
「そう…だね…」
年下のくせに偉ぶって…と思いつつ、とりあえずそう相槌を打った。
「よし…。じゃあ俺そろそろ帰るから」
そう言った彼を玄関まで見送ることもせず、
「うん」と言ってそのままテレビを見ていたら、
玄関に向かったはずのトモシがなぜかまた戻って来て言った。
「なあ…、今度一緒に行くか…?」

