まだサキさんと別れていなかったウシオに苛立ちを感じつつ、
私はとっさにたずねていた。
「ウシオさ」
〈ん?〉
「まだサキさんに別れ話してなかったの…?」
〈え…?〉
ウシオの声のトーンが落ちた。
〈いきなり何言うんだよ…?〉
逆に聞き返してきた彼に、
「私ね、実は今サキさんと一緒にいるの」
私は正直に言った。
「サキさん、ウシオと予定通り結婚するって言ってるけど、ウシオ、彼女とまだ別れてなかったんだね…」
〈あ…〉
「あんなにサキさんとは別れるって言ってたくせに…、あれは嘘だったの…?」
〈…それは〉
「それとも、まだサキさんが別れたくないって勝手にごねてるだけ…?」
〈……〉
はっきりしないウシオに怒りが爆発しそうだった。

