私は無言で駅へと急いだけど、
ウシオの方もしつこかった。
とてもじゃないけど、
「ウシオとサキさんの結婚が面白くない」とか、
「友達だからって幹事を頼むなんて、少しは私の気持ちも考えてほしいよ」
なんてことは言えそうになかった。
それで仕方なく、私はトモシとの話でごまかすことにした。
足を止め、ジャージの袖で目をこすった後、私はウシオを振り返って苦笑した。
「…私ね、トモシに抱いてもらえなかったの」
「え…?」
ウシオの方も足を止めた。
「今日あいつに会ったんだけどさ…、私がアノ日だって言ったら、あのバカ、すぐに帰って行っちゃったんだ」
「…は?」
ウシオが半歩前に出た。
「セックスできない私となんか会えないんだってさ」
無理矢理笑って見せると、
ウシオは話の中身をやっと理解したのか、その眉間に皺を寄せた。
「なんだよ…、それ…」

