「そっか…」
今じゃ私はウシオにとって、単なる友達でしかないんだね…。
“友達”
“友達”
“友達”…。
その言葉の響き、
その言葉が意味することを、
こんなにもつらく思ったことはなかった。
普段は「友達は大事にしなさい」なんて児童に言ってるくせに、
今私は自分で自分にそれを言い聞かせなければならないのだ。
「わかった…、いいよ…」
仕方なくそう言うと、
ウシオは顔を輝かせた。
「ホントに…?悪いな」
「う…ん」
やっぱり私の気持ちなど、全然わかってくれてないようだった。
私はバッグの中から財布を出すと、お札を数枚抜き出して、それをテーブルの上に置いた。
「ごめん…、私帰るね」
「え…、どうした…?いきなり」
ウシオが私と英世博士の顔を交互に見ながら言った。
「ごめん…、急に気分が悪くなっちゃった…」
私は席を立ち、ウシオが何か叫んでいるのも無視して、とっとと店を後にした。

