練習終了後。
私達はいつもの居酒屋へ向かった。
小さなテーブルに向かい合って座ると、
久々にウシオとふたりで会ったせいか、
片思いに悩む中学生みたいに胸がドキドキ言った。
好きな人と一緒にいるときって、ホントにホントに幸せだと思う。
ビールとつまみを適当に頼んで少し話をしていると、
やっぱり私が好きなのは彼だけだと確信し、
彼女がいてもいいから好きでいさせてほしいと願う自分がいた。
何杯目かのジョッキを手にしたとき。
ウシオが私に聞いてきた。
「マユコは例の彼と最近どうよ?」
「え…?」
トモシのことを聞かれるとは、なんてタイミングだろうとドキッとした。
「いや、そう言えば旅行がダメになった後の話を聞いてなかったからさ…。どう、あれからうまくやれてる?」
ウシオは笑った。
…とてもじゃないけど、
「修羅場って険悪ムードになっちゃった」なんて言えなかった。

