ILLICIT LOVE〜恋するタイミング〜


ウシオと彼女の間に早くも結婚話が出ているのはわかっていたけど、




やっぱり私が好きなのはウシオで、


完全にトモシへの気持ちが切れた今、


とてつもなく彼が恋しかった。






時計を見ると、今からでも劇団の稽古に間に合う時間だった。




私はすぐにジャージに着替えると、


彼に会いたいがために急いで稽古場へ向かった。








稽古場に着くと、


みんなは座って円になり、新しい台本でセリフ回しをしていた。




「急に都合がついたのでやっぱり来ました」と輪の中に入れてもらう。




ちらっとウシオの方を見ると、


彼は私に向かって軽く右手を上げてくれた。






ここまで急いで来たせいか、ウシオに会えたせいか、


私の心臓はしばらくドキドキ言っていて、正直セリフどころじゃなかった。




脈拍が上がっていたのもあるかもしれないけど、


気持ちだけがあせって、つっかえたりかんだりした。






心は早く彼と言葉を交わしたい、


早く彼に触れたい、




…その一心だった。