あの後、私と先輩は、夜までずっとメールしてた。ご飯の時も、お風呂の時も、ずっとメールしてた。

先輩の顔も覚えてないのに。聞こうと思ったけど、今更失礼で聞けなかった。







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「おっはよぉー」

「由美子、おはよ」

「ねぇ!先輩からメールきたぁ!?」

「あ、きたよ…」

「え!?マジ??誰々ッ?」

「…安陪意紅琉先輩」

「…っ!?!?えぇぇえ!?」




安陪先輩の名前を聞いたとたん、驚いた由美子。



「そ、そそ、それマジ!?」

「え…うん…?」

「きゃぁぁぁぁあああああ!!!!」



由美子は、突然叫んだ。叫んだと思ったら、今度は頬を赤らめてクネクネしてる。今日は、やたらと表情を変える由美子に私は思わず笑ってしまった。



「フフフ、由美子おもしろいっ」

「だだだだって!!!アンタ、意紅琉先輩って誰か知らないでしょ!?」

「う、うん…?」

「学校でいっつもトップとってて、しかも超イケメンのがり勉なのよっ!」


由美子にもがり勉に、イケメンとかイケメンじゃないとかあったんだ…。



「そ、そうなんだぁ…じゃ、彼女とかいるのかなぁ」

「ソレ!!問題は、ソコなのよっ!」

「?…」