「まぁ、当然といえば、当然か・・・。」


 とりあえず、ホテルのボーイと呼ばれる人に、ファイアルの貴族である、ラグストールさんを呼び出して欲しいと、聞いたら、先ほど憲兵に連れて行かれた。と説明された。


 連続放火事件。


 さすがに、子供のお仕置きでは、済まされることではない。


 ましてや、今回の放火により、とうとう死者が出てしまったらしい。


 たずねてみたら、案の定院長だった。


 子供に魔法を教え、洗脳し、魔王復活を試みた張本人が、ギルの起こした例の火事で死んだのだ。


 ・・・・・・・・世界の破滅と、それを止めようと現れる勇者。


 そして、それに付き従う英雄たち。


「・・・・面子としては、アンバランスすぎだろう。」


 ギル君と、リンと自分を三人並べた姿を想像したが、どう見ても、子供二人を引き連れる保護者にしか見えなかった。


「どうするんだ?」


 リンの質問。


「どうするも、こうするも、本人たちは憲兵に捕まっているのだし、とりあえず、集められるだけ情報を集めるか?」


「火事のか?」


「孤児院のだ!」


 お前は、どうして厄介ごとにクビをつっこみたがる?


 面倒なことは遠目から見て、他人のフリをするのが一番だぞ。