CE-LI-NE

「炎の魔法について、いくらか聞きたい」

とセリーヌは言った。

「今日の日中、城下町の外れで爆発騒ぎがあったことは、もう知っているか?」

「おう。でけぇ騒ぎだ、たいそう家がぶっ壊れたそうじゃねぇか。……お前、それに関与してんのか?」

「ああ。そこで訊ねたいのだが、炎魔法において、爆発を連鎖させる方法、というのはあるか?」

「あ? 爆発を連鎖だ? 意味がわからん」

とん、と灰皿に葉巻を当て、灰を落とす。

しらしら昇る煙を、セリーヌは睨んだ。

「貴殿にもわかるよう、噛み砕いて言おう。私はある任務のためにある場所へ行った。そこには少女がひとり。その少女は、小さな火の玉を発言させたと思えば小規模な爆発を起こした。人間の頭程度の爆発範囲だ。その爆発を、まるでチェーンのように連鎖させ、目標物を仕留める。そういう魔法はあるか?」