中の装飾は絢爛、そして豪華。
高い天井に磨かれた大理石の柱。
表面に光沢のある黒で統一されたフロントカウンター。
サイドには、来客の目をイヤでも惹き付ける、大きな花瓶。大量の花。
花瓶は恐らくドーラの者が作り、花の吹き荒ぶ絵はフーガの者が描いたに違いない。
それひとつで百万Gはするだろうかと、つまらないことに当たりをつける。
「ここにラグストール殿が宿泊しているな?」
と、セリーヌはフロントへ一番、訊ねた。
受付は、どこかいぶかしむように見上げてきながら、渋々と頷く。
ホテルの信用を保つために不用意なことを答えられないのだろうが、こちらは軍服であり、襟元にはいくつかの勲章と階級章がついている。
もう一押しすれば、何階の、何号室かはすぐ教えることだろう。
セリーヌは自分の名が〝霜刃〟として通っていることを最大利用しようとして――
「お探しなのは俺か、ライストの女戦士」
豪快な声に、それを止められた。
振り向くと、恰幅のいい髭の男が歩み寄ってくる。
赤い服を好むのは、気象の荒い民族ならではか。
高い天井に磨かれた大理石の柱。
表面に光沢のある黒で統一されたフロントカウンター。
サイドには、来客の目をイヤでも惹き付ける、大きな花瓶。大量の花。
花瓶は恐らくドーラの者が作り、花の吹き荒ぶ絵はフーガの者が描いたに違いない。
それひとつで百万Gはするだろうかと、つまらないことに当たりをつける。
「ここにラグストール殿が宿泊しているな?」
と、セリーヌはフロントへ一番、訊ねた。
受付は、どこかいぶかしむように見上げてきながら、渋々と頷く。
ホテルの信用を保つために不用意なことを答えられないのだろうが、こちらは軍服であり、襟元にはいくつかの勲章と階級章がついている。
もう一押しすれば、何階の、何号室かはすぐ教えることだろう。
セリーヌは自分の名が〝霜刃〟として通っていることを最大利用しようとして――
「お探しなのは俺か、ライストの女戦士」
豪快な声に、それを止められた。
振り向くと、恰幅のいい髭の男が歩み寄ってくる。
赤い服を好むのは、気象の荒い民族ならではか。

