CE-LI-NE

ルイスから離れたセリーヌは、一発、その頭を後ろからはたいてやった。

「いでっ」とぼやく彼につんと背を向け、デスクへ戻る。

「とにかくだルイス、もう三つ編みもしてやったろう、用がなければお前の部屋に帰れ」

「えー、なぁぁ~んでだよぉ」

ジョセフィーヌにはたかれた頭を撫で撫でされているルイス。

「きぃぃぃみは僕の『ガぁぁーディっアン』じゃないかっ。その君のそばに僕がいてぇ、ぬぁ――――にがっ! 悪いっていうんだぃ?」

ルイスの様を、唇の動きだけで笑ってやったセリーヌは、事務的な答えを返した。

「私は忙しいんだ、ルイス。たしかにお前の専属『ガーディアン』は私だが……、日がな一日付きっきりというわけにもいかん。それにだ、お前には私の部下をつけてるだろう?」

「あー、うっんー、例の彼女かぁ……」

不満ばかりは一人前どころか三人前にもなりそうなルイスは、ソファーに深く深く身を預け、首まで沈んだ。代わりに、長い足がずるずる押し出される。

「でっもぉ、ぼぅくは彼女苦手だよぉう? なんっっっっていうかねぃ、セリィみたいに上手くあっしらえない」

「お前は……」