CE-LI-NE

「さらに、私個人として言おう。お前の父と神は、お前を今の精神状態に追い詰めた。それだけの事実でも、ヤツらは『悪』だ」

答えによっては、少女の凶行をここで終わらせてやれたのかもしれない。

しかし――セリーヌはうそをつけなかった。

それが、本当の少女のためとなる答えなのだから。

「セ、リぃぃぃぃぃぃヌっ!!」

少女は叫んだ。

怒りなのか恨みなのか憎しみなのか知れないが、竜の雄叫びのような気迫をエネルギーに、炎が鎖となる。

ズドドドドドド!!

爆発が連なる。

「っ……」

「おっと」

反応の取れないセリーヌの前に、ジンが躍り出た。

くわえていたタバコを指に挟んだ彼女は、それを下から上へ振り上げる。

 ウリエル
「 炎 」

赤の閃光がラインとなり、次の瞬間、本を開くように横へ広がった。

燃え盛る、炎の壁である。