CE-LI-NE

男が少年の腕を掴み、駆け出す。魔法陣の中央に両者が立った。

「ふはは、はははははっ!!」

狂乱の笑声。

男が少年の腕を刺す。

悲鳴と鮮血。

それが床を打った時、魔法陣が赤く燃えた。

「油断は大敵ですな〝霜刃〟の! 魔法陣はこれで起動した……この少年と私の力があれば、地上の魔法陣内にいる人間すべてを覚醒させられる!! すべて、我が催眠の支配下となるのですよ!!」

「な、に……?」

口をついたのは疑問系でも、セリーヌは瞬時に理解していた。

男は降魔師であり催眠術師なのである。

少女に『神様』の偶像を与えたように、地上の魔法陣内の人間を覚醒させ、同時に刷り込みを行う。

それだけで、ライスト人ばかりか、この中央都市に集う人間をひとつの軍団にまとめるつもりである。

暗黒集会は、例のギル少年により拠点を二つも失っている。

無論、多数の人間も死に、あるいは逮捕された。

それを補うため、催眠術によって強制的に人員を増やす。

人員を欲していながら人道の風上にも置けない、暗黒集会らしき計画だった。