CE-LI-NE

「っ、はあっ、はあっ、はあっ……」

やがて、息の切れた少女が、手を離す。

男の頭が今一度、鈍く床を打った。

恐らく、今ので、死んだ。床に広がっていく赤黒いものが証拠だった。

男の上から幽鬼の如く立ち上がる少女が今、どんな顔をしているのか、セリーヌは見たくなかった。

それでも、

「おい。……リリア――ハザーランド」

呼び掛けずには、いられない。

振り返った少女は、やはり、ひどい顔をしていた。

涙を長し、鼻水を垂れたしかめ面。眉間のしわは深く、唇を固く結びすぎて、顎がしわくちゃになっていた。

溜め息交じりだが、心にけじめをつけてやらなければならない。

「わかったとは思うが、お前の言う神様は、残念ながらおらん」

少女は特に反応しない。

いいや。もう、本人もわかっているのだ。

「お前のすがる相手も、おらん」