CE-LI-NE





瞬間だった。

私は、セリーヌの姿を喪失した。

と思った眼前に、銀髪と碧眼の煌めきを見た。

鬼の形相。殺人者の眼差し。

全身が総毛立つ。

胸に衝撃が走った。

足が浮く。

視界が背後から流れていく。

ドンという音を聞いた。

床を叩き踏んだ音。

遠ざかる視界にセリーヌが加わる。

否。

私が、突き飛ばされていた。

神速の刺突を胸に暗い、今の、一瞬で。

視界が徐々に仰向けになっていく。

痛くはない。

胸を串刺しにされて、しかし、痛くはない。

ただ少し、寒い。

「あ……」

つまり私は、殺された。

たった、一息で。

ちょうどそれを理解した時、私の体は音を立て、下水に落ちた。

瞬間の、ことだった。