CE-LI-NE

セリーヌは、足がよろけるのを必死でこらえた。

敵の前で醜態は見せない。

プライドと、ボロボロの精神力が、しかし頑丈に彼女を支えた。

「お前達の目論見はなんだ。なにを企んでいる」

「おや、これは無粋なことを。私が答えるとお思いですか?」

両手を天秤のように上下させた男は、「しかし」と言葉を接ぐ。

「今のアナタなど恐れるに足りない。余興ばかりに教えて差し上げましょう」

そして声は、二重にも三重にも響いた。

「〝霜刃〟のセリーヌ、そちらの魔法陣がなんだか、わかりますかな? いいや、わかるまい。あれは、降魔術に用いる魔法陣。地上に、たった今完成したものは、そのリンク先なのですよ」

「降魔術……だが、それは……」

たしかに、言われてみればルイスが儀式場に用いているものと似ている。

が、似ているだけであって、どうも同じものには見えない。

「さよう。お察しの通り、これはただの降魔術ではないのですよ。少し、我々独自の手を加えている。目的がためにねぇ」