CE-LI-NE

自己暗示とともに進むセリーヌは、幾度目かの角を曲がったところで、明かりを見た。

正面、急に開けた空間があり、煌々と明るい。

一拍と一拍に更なる一拍を加え、結果として三秒、セリーヌは息を整えた。

壁から肩を離す。一瞬たたらを踏みかけたが、この程度の眩みは、戦場の作戦中にはままあった。耐えられる。

堂々と、セリーヌは光へ向かった。

狭い通路が開け、場所が一気に広大となる。

高い天井、それを支える四本の太い柱。中央には、下水の滝が音を立てていた。

滝壺の水は、どうやらこの広場の床下を流れる構造らしい。

つまりここは、下水におけるひとつのポイントなのだろう。

柱や壁、床にまで並べられた蝋燭が、山吹色の舞台を演出していた。

舞台の中央には、部屋一面を利用した、赤い線が走っている。

円形内に、五角形と、星。

魔法陣。

もはやさながら、古代の地下宮殿、儀式の間である。

「ようこそ、ライストの誉れ高き〝霜刃〟殿」

と、その声はセリーヌの右手から。

巨大な柱の陰からひとり、黒いローブに身を包んだ人物が現れる。

声からして、男だろう。しかし、フードで顔が見えない。