CE-LI-NE

「父の名を、あたしの名を口にしないでください!!」

と、少女は喚いた。

地団駄とともに、少女の怒気が火の粉となって飛び散る。

息の荒くなった彼女の瞳孔は、また、開いていた。

「アナタのせいであたしは地獄を味わった! ぬくぬくと地位に落ち着いたアナタに、なにがわかると言うのです!?」

数条、炎が鎖となり、周囲の家々へ突き刺さった。

爆発の連鎖が、今は耳にも心にも痛い。

少女の声はすでに涙に濡れ始めていた。

「家族が離散し、しかしあたしはどこへも行けず!! 奴隷の闇市場へ売られました!! あたしを待っていたのはベッドでもパンでもないっ!! 凌辱と嘲り、下衆な男どものなま臭い欲望と、不当な暴力! アナタに想像ができますかっ!!」

ゴガン!!

ゴガガガ
ドドドドガン!!

と、赤い殺意はまたほとばしり、レンガが砕かれる。

粉塵が煙に混じり、空へ舞い上がる。倣うように、気温も上昇していた。

昼間のように、暑い。いや熱い。