「っ、退け! ルイスっ!!」
耐えきれず、セリーヌは幼馴染みを突き飛ばした。
自らの足で立ち、見渡したそこは、もはや先までの住宅街ではない。
倒壊した家屋、瓦礫と負傷者の転がる――そう、今まで軍人として見てきた、戦場の光景だった。
白いワンピースも、包帯も、なまめかしい表情も肌も煤にまみれ、新たな火傷を作りながら、少女は天を仰ぐ。
「くく、あははっ、くはははは……! 神様あ……あたしの、あたしの神様ああ……ははは……っ!」
快感に打ち震える声が、笑っている。
おかしくておかしくて、嬉しくておかしくて、おかしくて嬉しくておかしい、そんな、なにか人間的に大切な部分の緩んだ笑声だった。
ルイスが傍らに、立つ。兵らの倒れ、悶え、なんとか立ち上がろうとしている様を見つつ、セリーヌへ言った。
「セリィ、彼女が持ってるの、あれたぶん火薬袋だよ」
「火薬、だと……?」
「そう。それ以外に、あんな火力の増強は考えられない。それに、今起こったのだって燃焼じゃない、爆発だ。稲妻みたいな閃光、そして爆風。それをあの鎖状に操られたんじゃ、立ち向かえないよ」
耐えきれず、セリーヌは幼馴染みを突き飛ばした。
自らの足で立ち、見渡したそこは、もはや先までの住宅街ではない。
倒壊した家屋、瓦礫と負傷者の転がる――そう、今まで軍人として見てきた、戦場の光景だった。
白いワンピースも、包帯も、なまめかしい表情も肌も煤にまみれ、新たな火傷を作りながら、少女は天を仰ぐ。
「くく、あははっ、くはははは……! 神様あ……あたしの、あたしの神様ああ……ははは……っ!」
快感に打ち震える声が、笑っている。
おかしくておかしくて、嬉しくておかしくて、おかしくて嬉しくておかしい、そんな、なにか人間的に大切な部分の緩んだ笑声だった。
ルイスが傍らに、立つ。兵らの倒れ、悶え、なんとか立ち上がろうとしている様を見つつ、セリーヌへ言った。
「セリィ、彼女が持ってるの、あれたぶん火薬袋だよ」
「火薬、だと……?」
「そう。それ以外に、あんな火力の増強は考えられない。それに、今起こったのだって燃焼じゃない、爆発だ。稲妻みたいな閃光、そして爆風。それをあの鎖状に操られたんじゃ、立ち向かえないよ」

