「セリィ!!」
爆風の中、しかし一歩も動じることのないルイスがその手を掴む。
空中で、セリーヌの体と三つ編みがバタバタと揺れた。
少女の声が響く。
「ああ、神様はおっしゃられました。使命を果たせと。そのためにあたしは選ばれたと」
歌なのか詩なのか、高らかな美声はファイアルの猛々しさを含み、乱暴さをも誇張する。
「さあだから、ゆえに、ならばこそ、あたしは使命を果たさねばならないでしょう! セリーヌ・ウォン・ドストロフに死を!! あたしの神様に栄光をっ!! あはははははっ!!」
ひゅううううう……!!
袋から砂を撒き散らし、風を手繰る少女は両手を持ち上げる。
粒子は気体とともに道しるべとなり、火の玉が浮かび上がる。
天からの恵みを待つような少女を中心に、再び猛火の彼岸花は咲いた。
ただし、先ほどとは比較にならない規模、威力、速さで。
「セリィ!!」
「っく!?」
ルイスがセリーヌをローブで包み込む。
近場で凄絶な炸裂音が響き、彼方では重鎮な崩壊のメロディが溢れた。
それに混じって、部下達の悲鳴やおののきの声が夜空を貫く。
阿鼻叫喚、その五秒は戦慄の宴だった。
爆風の中、しかし一歩も動じることのないルイスがその手を掴む。
空中で、セリーヌの体と三つ編みがバタバタと揺れた。
少女の声が響く。
「ああ、神様はおっしゃられました。使命を果たせと。そのためにあたしは選ばれたと」
歌なのか詩なのか、高らかな美声はファイアルの猛々しさを含み、乱暴さをも誇張する。
「さあだから、ゆえに、ならばこそ、あたしは使命を果たさねばならないでしょう! セリーヌ・ウォン・ドストロフに死を!! あたしの神様に栄光をっ!! あはははははっ!!」
ひゅううううう……!!
袋から砂を撒き散らし、風を手繰る少女は両手を持ち上げる。
粒子は気体とともに道しるべとなり、火の玉が浮かび上がる。
天からの恵みを待つような少女を中心に、再び猛火の彼岸花は咲いた。
ただし、先ほどとは比較にならない規模、威力、速さで。
「セリィ!!」
「っく!?」
ルイスがセリーヌをローブで包み込む。
近場で凄絶な炸裂音が響き、彼方では重鎮な崩壊のメロディが溢れた。
それに混じって、部下達の悲鳴やおののきの声が夜空を貫く。
阿鼻叫喚、その五秒は戦慄の宴だった。

