そうして歩くこと10分。

私達は特別寮の前でただ呆然と立ち尽くしていた。

「いや、ありえないだろ…」
「寮にしてはきれいだよねぇッ」
「寮とかッてレベルじゃねぇっしょ!?」
「確実にあたしン家よりはでかい…」

その建物はとても寮には見えなくて、どこかの高級ホテルではないかと思うくらいだ。

中に入ってみると、大きくてきれいなロビーに3つのエレベーター、2階の渡り廊下をいくと大ホールがあった。

「ここで他校との行事やるからちょっと見栄はったんじゃないの?」
美琴がしれっと言う。

「じゃあまた明日な」

心は特に驚きもせず、自分の部屋に向かっていった。

「まあ、あいつはあーゆうやつだよな…
じゃっ、オレも部屋いくわ」
「あたしもー」

心に続いてみんな部屋に戻った。