「もうすぐ文化祭だよね」
「あーあ、誰と回ろうかなー」

私は休憩喫茶で美琴、紅葉と3人でごはんを食べていた。

文化祭かぁ…
うちのクラスは何やんのかなぁ…

「つつじは誰と回る?」
「ふぇッ!?」

急に紅葉に話をふられて変な声が出てしまった。

「あっはっは!!どんな声出してんのよ!で、誰と「もちろんオレだよね」

紅葉の言葉を遮って今1番聞きたくない声が聞こえた。

「先輩…」
「そんなあからさまにヤな顔しないでよ。で、文化祭、オレとどう?」

ニコニコしてる先輩…
やっぱり覚えてないみたい…

「私…トイレッ!」

なんとなく1人になりたくなった私は、誰の顔も見ずに走り出した。

「ちょ、つつじ!?」
「つつじチャン!!」

後ろで声がしたけど、振り返らなかった。
ただ足だけ動かして、自分がどこに向かっているかもわからなかった。



バタンッ

ついたのは屋上だった。

「誰も…いない」

誰もいないことに安心して、フェンスにもたれて空を見上げた。

「今日もいい天気…!」

キィ…

ん?

扉の開く音がした。

「なんだ、つつじか」
「心!」

入ってきたのは心だった。
あからさまに眠そうな顔をして…(^_^;)

「どうしたの?」
「昼寝」
「もうすぐ授業始まるよ?」
「サボリ」
「またサボるの!?」
「眠いし」
「いつもサボってるのに、何で頭良いの?」
「さあ」

……

「ふふッ」