「落ち着いたか…?」
「うん…」

て、ゆーか、私…つい甘えちゃったけど…

今までのことを思い出して、自分でも顔が熱くなるのがわかった。

「あッ、あのッ、ごめんねッ。ちょっと頭が混乱してて…」
「謝んなくていいよ。それより、その混乱の理由は何…?」
「え…と…」

どうしよ…言いにくいな…。

そんな私の様子を見てレンが口を開いた。
「言いたくないなら無理にとは言わない。…だけど、できれば何があったのか教えてほしいんだ。」

そう言うレンの優しい、でも少し切なそうな顔を見ていたら、レンには言わなきゃいけない気がした。

「あの、ね…ファーストキスは、本当に好きな人とが良かったの…」

私が話始めると、レンは一瞬、眉がピクリとしたけど、そのまま話を聞いてくれた。

「それでね、先輩も…熱がすごかったから、意識がもうろうとしてたんだと思う…」

あ、やばい…また…

「だけど「わかったよ」

「話してくれてありがとうな」

そう言ってレンは私を軽く抱いて頭をなでてくれた。

私は、やっぱりその心地よさに安心して、わんわん泣いた…。