そう言いかけて、レンの目つきが少し変わった。
赤かった顔も元に戻っていた。

「ねぇレン?間接…何?」
「やあ、つつじチャン」
レンが答える前に、後ろから声がした。

「あ、先輩」
振り向くとそこには梅山先輩がいた。

「そういや、オレも腹減ったな…ねえそのチーズバーガー…」
「つつじ行くぞー!お前まだ宿題終わってないだろ」
「え、あー!そうだった!先輩さよならー」


「残念でしたね、先輩」
「ん?君は…確か百合川さん?」
「よくご存知で」
「君も有名人だし。残念ッて何のこと?」
「レンがいる限り、つつじにちょっかい出すの難しいと思いますよ」
「あぁ、やっぱり警戒されちゃったか。まあオレにとってはキスは挨拶代わりなんだけど…」
「ここは日本ですから」
「それもそうだね」

ニッコリ笑う先輩、無表情で見つめる美琴…

この2人がこんな話をしてるなんて、私は知るわけもなかった。