「あのさ」
「うん?」
「ごめん…ほったらかしにしちゃって…」
レン…気づいてくれた。
「でも信じてほしい。
あれはあいつらが勝手にきただけで、オレはあんなやつらには見向きもしないから。
ただ、あんまひどい態度とっても、審査員に見られてるとヤバいと思って、突き放せなかっただけなんだ」
レンはまっすぐ私の目を見て言った。
一生懸命さが目で伝わってくる。
「わかった」
「ホントか!?」
「そんな目で見つめられて疑えッて言う方が無理だよ」
私が微笑むと、レンも微笑み返してくれた。
2人の間に穏やかな空気が流れる…
心地のいい沈黙が続いた

