「それよかお嬢さん、ペアはどうしたんや?」
「それは…」

チラッとレンの方を見る

あれ、いない…


「ははぁ、なんかあったんやろ。それでやけ食いしとったゆーわけやな」
「えッ…と…あは、あはははは」

ズバリと当てられて私は笑うしかなかった。

「つつじはそれでええんか?」
「え?」
「ふてくされとったって、幸せは歩いてこーへんでー?」
「でも…」
「ほら、行ってきーや」
「…ありがとう!」
レン、どこにいるかな…
早く謝って、一緒に踊ってもらおう!

さっきの場所にはもういないし、トイレかな!?



「さーて、おかんどこにおるんかなぁ。
電話では、きれいなハンカチもらったとかゆーとったけど…」


レンを探しに行った私には、こんな双葉さんのつぶやきなど聞こえるはずもなかった…。