さて、と…
仕事が終わったピエールがいる所といえば…

私は庭に向かった。


パリのど真ん中に建っているこの別荘にはまったく似合わないが…
ここの庭はピエールの好みでおもいっきり和風なのだ。
通路には石畳がひいてあり、真ん中に池、ししおどしまでついているし、松ノ木やぼんさいまである。

ピエールはその池で飼っている鯉と亀のミシェルにえさをやっていた。

ちなみに亀の名付け親はピエール。
まあ、普通に日本で買った亀にこんな洋風な名前をつけるのは…ピエールくらいだけど(^-^;)


「ピエール!」
「お嬢様!」

ピエールは驚いた顔をしている。

「やっぱりここにいると思った!」
「ええ、鯉たちとミシェルもごはんを待っていますからね」

ピエールは特にミシェルのことをすごく気に入っている。
理由は教えてくれないんだけど。