やっぱりピエールは…大人だ…
オレなんか比べ物にならねぇくらい。

オレは部屋に戻ってずっとその事を考えていた。


ピエールは…誰よりも早くつつじを助けて、その手柄をオレに横取りされてもイヤな顔1つせずに笑顔で飯を作ってくれて…
何より、好きな人の幸せのために自分の想い押し殺しちまって……

その点オレは…
自分が助けたと勝手に勘違いしていい気になって、つつじの考えなんて気にもせずにいきなり自分の想いだけ伝えて…
今日だって今考えてみれば、オレはつつじの時間を奪っちまったくせに、つつじのことちゃんと守れなかった…。


「好きな人の幸せ、か……」

オレは…つつじの側にいない方がいいのかもしれない……。

ピエールの方が…つつじにふさわしい……。


そしてオレはつつじと距離をおこうと決めた…。
オレと一緒にいても…イヤなことしかねぇから……