「………ーい?おーい?
すーみーれーっ??」
空想から戻ってくると目の前に綾の顔
「あ、ごめん
なんだった??」
まだ授業の最中でヒソヒソ声で話す。
「もー!ちゃんと聞いててよねっ!
今日、合コンあるんだけど行かない??」
綾は私に奥寺さんをいることを知っていながら合コンに誘う。
でも毎回私は
「パスするよ」
と、断る。
そしてその度に
「奥寺さんと別れるために新しい男と出会おうとしなさいよ!!」
と、怒られる。
でも私に新しい男なんて必要ない。
奥寺さんがいれば、それでいいんだから。
「ったくさ、すみれは毎日楽しいの?
講義が終われば本王国の図書館行って?
で、そのあとバイトで家に帰る
週3回くらい奥寺さんに抱かれて…
そんな繰り返しでしょ?
あたしだったら耐えらんないな、そんな生活」
綾はそう言って欠伸をしながら眠りについた。
綾の言っていた私の行動パターンは何も外れてはいない。
うちの大学の図書館は県内1を誇る広さ。
本に囲まれることが幸せな私は毎日のように図書館へ行く。
そしてそのあとはバイト。
バイトが終われば家に帰る。
で、週3回くらいはバイトが終わったあと奥寺さんと時間を過ごす
でも朝はいつも…1人。


