「泣かなくていいんだよ。足跡は消えちゃっても、僕はキヨの隣にいるからね」
「ずっと?」
「うん、ずっと」
ひんやりとする空気。
その中でキヨちゃんのおでこは
イノリくんのキスの温かさを感じていました。
さぁ、雪もたくさん降ってきましたから
暖かいおうちに帰りましょう。
永遠なんて言葉は
まだ知らない小さな2人。
2人の『ずっと』は
永遠より短いずっとかもしれません。
でも今の2人には
とても長い意味のずっとです。
大きな地面に刻まれた
小さな2本の平行線。
いつまでも
いつまでも
消えない足跡。
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